1959 グレッチ #6119 テネシアン
七十八万円 2960グラム



          

ビカビカ極上コンディションのロカビリー・ライオット・モデルが入荷しました。

2005年のブライアン・セッツァーのソロ・アルバム、ナッシュビル・ブリッジで撮影されたロカビリー・ライオットのプロモーション写真で一躍有名になった#6120の1ピックアップ・モデルですね。

今回のギターは鮮やかな濃い目のオレンジ・フィニッシュです。

光の当たり方によって赤にも見える色合いで、ブライアン・セッツァーのロカビリー・ライオットのギターも赤のイメージですが実際にはかなりオレンジ寄りで写真で赤く映ってしまう微妙な色合いなのです。

余計なスイッチやノブ、fホールにネックやヘッド回りのバインディングも省略されて、ピックアップもリアに1発のみという潔さがカッコイイ男のギター、といったイメージです。

鮮やかなシースルー・オレンジレッド・フィニッシュとブラック・ピックガードのコントラストが鮮烈かつ武骨なイメージを高めています。

元々はカントリー・ジェントルマンに次いで、58年にチェット・アトキンス・モデル第3段で#6120の弟分として誕生しました。

使用ミュージシャンはチェットを始めとして、ハートのナンシー・ウィルソンも使っていましたし、プリテンダーズやポール・マッカートニーのギタリストを勤めたロビー・マッキントッシュはプリテンダーズの86年の“Don't Get Me Wrong”のプロモ・ビデオでも使っていました。

プリテンダーズ時代のロビーといえばブラック・ガードのテレキャスのイメージですが、改めてユーチューブで探してみると当時“Don't Get Me Wrong”のTVスタジオ・ライブでも結構使ってますね、かなり印象的なルックスで、この曲のイメージ・ギターだったのでしょうかね。

それからクリスティーズのオークションでクラプトン・コレクションの中にもこのモデルが含まれていたこともありましたね。

ボディ内部構造は#6120と同じくライト・タイプのトレッスル・ブレーシングの採用によりトップ板とバック板の振動がリンクして、ホローボディとしてはサステインもあり、サウンドが太く、コードを弾いても各弦の輪郭が潰れずにしっかりとしているのが特徴です。

57年から58年にかけてシングル・コイルのダイナソニックからハムバッカーのフィルタートロンへとスペック変遷される中で、ホローボディとしてのトーンやハウリング対策として、恐らくはチェット・アトキンスの助言もありこのようなボディ構造が開発されていったのだと思いますが、基本的にはホローボディでありながら、ソリッド感を目指した、というところでしょう。

とてもグレッチらしいシャープなサウンドのキレと、箱モノらしいふくよかさが両立したと素晴らしいトーンです。

グレッチでラッキーなのは、例えばギブソンであればレスポール・スタンダードとレスポール・スペシャルはグレードの違いに伴いサウンドが異なりますし、フェンダーであればムスタングはどうやってもストラトにはならないし、ストラトもどう改造したとしても当時の上級機種であるジャガーやジャズマスターには成り得ないのですが、この#6119と#6120の関係性というのは端的に言うとピックアップが一つ少ない、ただそれだけのことで、木工部に於いて基本的には大きな違いは無いと言って良いと思います。

例えばピックアップが1つしかないことにより、PUセレクターや、各ピックアップの独立ヴォリューム・コントロールが省略され、fホール、ネック、ヘッドのバインディングやヘッド・ピースのホースシュー・インレイが省略され、ゴールド・メッキ・パーツがクローム・メッキに変更されている、程度のダウン・グレードなのです。

肝心のトレッスル・ブレース構造を始め、ボディ・ネック材も、フィルタートロン・ピックアップや、ビグスビー・トレモロ・ユニット、真鍮製のストレート・バー・ブリッジといった重要スペックは#6120のものをそのまま受け継いでおり、サウンド面ではほぼ#6120と変わらないのです。

これは中々にオイシイ話だと思いませんか。

このギター、もっと人気が出てもおかしくないと思うのですが日本ではまだ大丈夫ですね。

今回のギターの様にニア・ミント以上のコンディションを探すとお値段もそれなりにはなってきますが、それでも極上コンディションの#6120の品薄や高騰ぶりを考えると、値段と比べてまだまだオイシイギターです。

流石にブライアン・セッツァーが手にするギターだけの事はあります。

今回のギターは塗装状態もニア・ミントのオレンジがかったシースルー・レッド・フィニッシュで大きく目立つ傷も無く塗装面の光沢も美しい素晴らしいコンディションです。

ネック・ジョイント、アングル共に良好で、ブリッジ高も十分にあり、指板上の弦高も低く演奏し易いセッティングでビビり音詰まりも無いという理想的な状態です。

ネック自体もヴィンテージであることを考えると、ほぼ真っ直ぐと言え、トラスロッドの稼働幅、反応も十分で問題ありません。

サウンド面では先述のライト・ブレースが効いていて箱モノながら、芯が太く、グレッチらしいキレのあるトーンです。

アンプに直で繋いでクリーン・トーンのままローコードを一発鳴らせば感動できる、納得のサウンドです。

#6120に比べて金属パーツが少ないこともあり、実際手にするといつも軽量な印象を受けます。

生鳴りにもそこは表れている印象で、#6120よりも大きいというか豊かな印象です。

アンプを通したサウンドはもう#6120のリア!ですね、そのまんまです。

サウンドのバリエーションとしては少ないですが、やはり元のサウンドがしっかりしているというのは絶対に大事ですね〜。

そして繰り返しになりますが、この鮮やかなレッド・フィニッシュ!そしてブラックのチェット・アトキンス・ピックガードがアクセントになっています。

いいですね〜、堪らんですよ。

このギターもちゃんとしたコンディションは中々見つからないのですよ。

絶対良いギターです、皆が気付いて高くなりすぎる前に、是非!!!